コラボレーション・エンジニアの考える日々

企業での情報共有とコミュニケーションについて、ITを中心に企業コラボレーションを考えていくブログです。

企業内でのChrome利用

先週は、Googleが投入した新ブラウザー"Chrome"の話で、ネット界隈はお祭り騒ぎであったが、その喧騒もやっと落ち着きを見せている。かくいう僕も、公開初日にダウンロードし、そのスピード、デザイン、機能に、いちいち感心して、ほぼ、メインブラウザにしてしまった。使っていたFirefoxには、Greasemonkeyの便利な拡張がいくつか入っていて、手放せない状態にまできていたのだが、それでもFirefoxからメインブラウザの座を奪ったのは、そのスピードだ。スピードは、個人の生産性に直接響いてくる。


しかし、Chromeが企業内システムに入ってくることはないのかなと考えている。


スピードが速く、生産性が上がるのであれば、企業内への導入を検討したいところだが、既存のWebアプリ資産のChrome対応が大変だ。そこで、今後、新たにリリースするアプリからChrome対応にするという事も思いつく。WindowsデスクトップにWebサイトのショートカットを作れる機能は、Webアプリ毎にブラウザを切り替えるのをユーザーに意識させないので、これをやるのに都合がよい。しかし、Chromeは、勝手にどんどん最新バージョンに更新されていってしまう。これでは、情報システム部門やITベンダーは、対象ブラウザーのバージョンを絞ることができず、システム稼動要件にChromeを入れることができない。この問題は、自動更新を止めることができれば解決はする。今はベータ版だから、自動更新なのだろうか。それとも、ChromeもPermanent Betaであり、ダウンロード条項の中から自動更新を受け入れる旨の記述は消えることはないのであろうか。


ともあれ、ブラウザ変えるだけでこんなに早くなるんだ、という事をChromeは世の中に知らしめてしまった。Googleの言うように、これから他のブラウザもChromeの影響で、JavaScriptやレンダリングのスピードはどんどん良くなっていくんだろうな。Googleは、「ユーザーにより良いWeb体験を」という想いを、自社製品で実現させるのではなく、結果的にそうなれば良いと考えている。懐の深さを感じざるを得ない。