iPhoneからDominoのオフラインアクセスが可能 - アイエニウェア"Mobile Office"
アイエニウェア・ソリューションズは3月19日、Lotus Notesなどのグループウェアと連携し、スマートフォンなどの携帯電話端末で企業のメールを安全に送受信できるソフトウェア「Mobile Office」の国内向け販売を開始した。
スマートフォンなどの携帯電話と企業のメールサーバを同期できる。オフィスのデスクトップPCから携帯電話のメールアドレスに転送するといった手間がなく、会社のメールアドレスのまま、いつでもどこでも企業メールが利用できるという。
携帯電話で処理したメールの未読、既読、送信済みの状態、電話帳データは、オフィスのデスクトップPCのLotusNotesの状態と同期されるため、特別な情報管理が必要ない。また、通信できない状態でもメールの閲覧や編集作業が可能だ。
悪意のあるアクセスから重要な企業情報を保護するための通信データの暗号化、携帯電話の紛失時の情報漏えいを阻止するための端末のハードリセット機能といったセキュリティコントロール機能も備える。
通信キャリアに依存しない分散型アーキテクチャを採用している。対応機器は、Windows Mobile 5/6搭載端末およびiPhone 3G。iPhone 3GのアプリはApp Storeよりダウンロード可能だ。Androidなどにも順次対応予定としている。
見たところ、ウルトラライトモードとの違いは以下。
- ローカルレプリカのようにオフラインでアクセスが可能。これは大きい。ネットワークがつながらないところはまだまだ多い。ローカルだとパフォーマンス面でも有利だ。ローカルにデータが残るというセキュリティ的な課題に対しては、暗号化やリモートからのリセット機能でクリアされているようだ。
- ゲートウェイとしてMobile Officeサーバーが必要。ウルトラライトモードの場合は、追加サーバーは必要なく、iPhoneからダイレクトにDominoサーバーにアクセスできる。しかし、インターネットからアクセスする場合は、プロキシーサーバーを経由させるであろうから、問題にはならないだろう。
- Dominoは、なんとR5から対応。これは、ゲートウェイサーバーとして構成するからこそ可能なのだろう。BlackBerryと同じだ。
- メールは、サブフォルダ対応。8.5.0時点のウルトラライトモードは、フォルダが使えない。これも大きい。
- カレンダーは、一ヶ月表示が可能。僕は、一週間表示を最も良く使うので、個人的には物足りない。
- 会議召集の応答ができる。すばやいアクションは、ビジネスに必須だ。
- ToDoが使える。これが個人的にはとてもうれしい。ノーツを使っていれば、ToDo管理はノーツを使うのがベストと思っている。が、iPhoneとの連携ソリューションが今はほとんどない。IBM自身や他社も、いずれはToDoを実装するのだろうが、現時点ではMobile Officeのアドバンテージだ。
ユーザーインターフェースは、アップルの規格に準拠していないのかどうか分からないが、いまいち、iPhoneっぽくない。しかし、機能的には大分いいところまで来ている。これは売れそうだ。