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コラボレーション・エンジニアの考える日々

企業での情報共有とコミュニケーションについて、ITを中心に企業コラボレーションを考えていくブログです。

Lotus Connections 3.0はIBM Project Vulcanを実装か

先日、IBMの企業向け統合ソーシャルソフトウェアであるLotus Connectionsの最新バージョン3.0が発表された。そして、そのデモビデオがYouTubeにアップされている。



メジャーバージョンアップなだけに、大小様々な拡張がなされているのだが、一番目を引くのは、ソーシャルネットワークアナリティクスで実装したというレコメンデーション機能だろう。デモを見ていただくと分かるのだが、自分に関係しそうな情報(ファイル、他の人がブックマークしたURL、コミュニティ、etc)を画面の端に表示してくれたり、プロフィール画面では、Facebookさながらに人をレコメンドしてくる。これは、自分につけられたタグや過去にマークしたファイルなどの情報や自分とネットワークでつながっているユーザーをベースに分析して出しているようで、同時にレコメンドした理由というのが表示される。理由というのは、同じタグを共有しているとか、所属組織が近いとか、同じコミュニティに参加しているとか、そういうことであり、結構、いろんな指標で判断しているようだ。2010年の初めに、IBMは、IBM Project Vulcanという、製品拡張の方向性を示した4つの柱(Convergence, Innovation, Continuity, New Opportunities)のビジョンを発表したが、その柱の1つである、"Innovation"では、まずはソーシャルネットワークアナリティクスを実装すると言っていた。それが早くも現れてきたという形だ。もっとも、これはまだまだ序章であり、今後数年の間に、社内ソーシャルグラフを活用した機能が出てくるに違いない。



さらに、新着情報の通知の仕組みも進化している。Connections内で起こっている事、つまり、誰がどんなコンテンツを追加・更新したのか、だれが自分のコンテンツにコメントしたのか、誰と誰がネットワークでつながったのか、等の情報で自分に関係のあるものを通知してくれる。これも、IBM Project Vulcanの柱の1つの"Convergence"を実現する実装の形だ。Convergenceとは、統合という意味だが、これには複数の意味があり、ユーザーインターフェースの統合、データの統合、クラウド・オンプレミスの統合、モバイルデバイスを含めたユーザーエクスペリエンスの統合、などがある。自分に関係する新着情報を1画面で見せてくれるというのは、まさにIBM Project VulcanのConvergenceだ。先日、Cognos 10の発表があり、Lotus Connectionsとの連携が話されていたが、今後、BI上での気づきがConnectionsにフィードされてくるという形が出来上がっていくのだろう。IBM Project Vulcanの思想に則っていくとすれば、もう1つの柱である"New Opportunities"により、今後どんどんAPIが公開されていくはずだ。そうすると、基幹システムをはじめ、様々なシステム上の情報がConnections上にフィードされてくる。いわば、基幹システム連携したFacebookと言ってもいいかもしれない。SalesforceのChatterがそうであるように、今後のコラボレーションソフトは、業務アプリとの連携が求められてくる。結局、仕事は人と人のつながりで行われる。であれば、そこをシステムで補完・加速させようというのは自然な流れであろう。そこでのIBMの強みとは、オープンであり、クラウド・オンプレミス問わずに、様々なシステムと連携できるという点になってくるのだと思う。