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コラボレーション・エンジニアの考える日々

企業での情報共有とコミュニケーションについて、ITを中心に企業コラボレーションを考えていくブログです。

ソーシャルを活用する凄い営業がいた

昨晩、同僚から聞いた話。


グローバル展開されているあるお客様のヨーロッパ拠点へのNotes/Dominoの提案で、お客様が現地の開発パートナー探しに不安を持たれているとのこと。ヨーロッパはギルド社会の名残なのか、あまりそういった情報はオープンになっていないらしい。


そんなことは、現地のIBM社員に探してもらえばいい。だが、そうはいかない。これはあくまでも日本の営業部隊の売上につながる仕事なので、オフィシャルには海の向こうのIBMの営業は自分の実入りにならないので、動いてくれない。縦割り組織の弊害というやつだ。IBMもご多分に漏れない。


しかし、事は急を要する。
そこで日本のIBM営業が取った行動が以下だ。


まず、IBM社内のSNSであるIBM Connections上で、ヨーロッパのある国でLotusの営業をしている人間を探し出し、その中でパートナー情報に詳しそうな社員を探しだした。そして、顔写真を見て、やさしそうな人を選んでパートナ−様紹介の依頼メールを出しておく。しかし、急を要するので、結局、強面の外人にもメールしておく。


縦割り組織では、人はメールでは動いてくれない。


そこで、在席確認・インスタントメッセージの仕組であるIBM Sametimeを使って、それらの現地社員がオンライン(在席)になったら、自分にポップアップで通知されるように設定しておく。この時点で、日本時間でお昼。ヨーロッパではまだ朝が来ていない。彼らが朝、PCを立ち上げてオンラインになったところを捕まえようという作戦だ。


そして、仕事をしながら待っていると、夕方ころからポツポツとオンラインになった通知があがってくる。そこを目がけてインスタントメッセージでパートナー紹介のお願いをするのだ。オフィシャルでは協力してくれなくても、一対一で相手が困っていたら、みんな助けてくれる。


結局、一番いかつい顔をした鬼みたいなプロフィール写真の社員が、いろいろ教えてくれて、この案件を無事に進めることができたそうだ。




社内SNSでヨーロッパ現地社員と日本の営業が出会い、インスタントメッセージで組織の壁を超えて仕事を進めていく。それらは、管理職を通すというようなことはしていない。組織が離れていれば離れているほど、管理職を通した仕事はスピードが遅くなる。そうではなく、あくまでも一人の社員が自分の判断で進めていて、それぞれの個々の社員が例外的な対応をパパッとこなしていく。


これがソーシャル時代のスピード仕事術だ。


もちろん、ツールだけではダメで、社内の文化醸成も必要だ。IBMは、グローバルで、"One IBM" ということを個々の社員が意識している。組織は必要性があって縦割りにしているが、"One IBM"のもと、ダイナミックな組織レベルでの協業や個人レベルの協業が行われている。


IBMだからといって、皆が皆、ITリテラシーが高いとは限らないが、うちの営業もなかなかやるもんだ。因みにこの営業さん、そんなに若くはない。というかシニアなレベル。ソーシャルというとブログやTwitterが頭に浮かび、若い人向けのものというイメージがある。しかし、ブログやTwitterみたいなマイクロブログは、ソーシャルの一面でしかない。ソーシャルはコミュニケーション能力に長けた老齢の営業にも、強力なサポートツールとなるのだ。