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コラボレーション・エンジニアの考える日々

企業での情報共有とコミュニケーションについて、ITを中心に企業コラボレーションを考えていくブログです。

IBM Connect 2013 オープニング・ジェネラル・セッション 前半

Lotus Social Connections NotesDomino Sametime

先週、IBM Connect 2013(旧名Lotusphere)が開催されました。深夜にLivestreamで生中継があったのですが、昼間は当然仕事で、また私は元来朝型なので深夜はつらく、結局、公開されている録画を何とか見てキャッチアップしようとしているところです。

 

ということで、まずは基本中の基本のオープニング・ジェネラル・セッション(OGS)です。これを見れば、IBM Connectで発表されるメジャーどころの内容はだいたいカバーできます。

 

ibmsoftware on livestream.com. Broadcast Live Free

 

最初は、IBMの事業責任者やゲスト・スピーカーの話などがありますが、まぁ飛ばさせていただいて・・・。前半の山であるソーシャル系のお話を。

 

 

登壇してきたのは、Sandy Carter。グローバルの営業責任者です。営業といっても、彼女自身は、ものすごくソーシャルメディアを駆使している人で、自身のソーシャルビジネスに関する知見をまとめて、本を出したりしている人です。

その彼女がソーシャルウェアを定着化させるための10のベストプラクティスを発表しました。詳しくは別セッションで解説があったのでしょうけれど、OGSの場で言いたかったのは、「ソーシャルウェアといっても、ただのツール。活用するノウハウも合わせて必要。」ということでしょう。そのノウハウを持っているのがIBMの強みでもあります。

また、企業のソーシャル化は、一つの旅みたいなもので、簡単には実現できません。それをSandyは、「ソーシャル定着化はダイエットと同じ。ライフスタイル・チェンジなのよ。」と表現していました。

 

次に、いよいよ製品の話です。スピーカーは Jeff Shick。ソーシャル製品の総責任者です。ソーシャルといっても、製品はIBM Connectionsだけではありません。Sametimeも、Notes/Dominoもソーシャル製品の一部です。今年出てくるそれらの製品の新バージョンで何が出来るのか、デモを交えて見せていました。

まずは、IBM Connections NEXT。タイムライン上で動画が埋め込んでプレビューできるデモから入ります。うちのCEOもそうですが、動画で経営メッセージを社員に伝えるのは、マネージメント層のユースケースの1つでしょう。それがタイムラインに載ってプレビューもできるとなると、メッセージの浸透度合いも違ってくるというものです。

 

 そして、IBM Connections Content Manager(CCM) の発表です。

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これは、IBM Connections上で、従来型のファイル共有が出来るというものです。つまり、階層型フォルダ、ファイル登録ワークフロー、チェックイン・チェックアウト、などですね。私は、今回、このCCMの発表が大きいと思っています。というのは、ソーシャルウェアで個人がファイルを自由に共有して、タグをつけることで自然に整理されて・・・という世界は、大げさに言えば企業文化の変革を伴うものですから、一足飛びに実現できるものではありません。それがCCMによって、従来型のファイル管理方法から始めて、ソフトランディングで徐々に、ソーシャルファイル共有に移行するということができると思うのです。今まで、IBM Connectionsを説明したお客様には、ほとんど、このような従来型のファイル共有はできないの?と聞かれてきました。これからは、「出来ます!」と言えます。また、ただ出来るだけでなく、いいねやコメント、タグ付け、フォローなどのソーシャル要素も出来るので、これは非常に強力です。早く試してみたい機能の1つですね。

 

続いて、IBM ConnectionsとSametime Web Meetingの融合。

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 IBM Connectionsのコミュニティに入ってる人をパッとあつめて、コミュニティ内で共有されているファイルをみんなで見ながらミーティングというデモです。上の画面コピーを見ると、参加者が複数見えますね。マルチビューです。これは、Sametime NEXTで実装されてくる予定の機能です。Connections NEXTはSametime NEXTと、より密に融合してきます。もちろん、このWebミーティングは、モバイルデバイスからもマルチビュー対応で参加できる予定です。

 

 次に出てきたデモが非常に興味深かったです。

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 なんと、テーブル位大きいタブレット(もはやタブレットとは言わない?)を使って、IBM Connectionsを操作しているのです。昔、何かのSF映画で、テーブルがスクリーンになっていて、それを操作しながら作戦会議をするなんていうシーンがありましたが、まさにそれです。これは、Foresee社というIBMのビジネスパートナー様のソリューションです。IBM Connectionsのコンテンツと連携し、誰にどの仕事をアサインするか、だなんていうシーンをデモで演じていました。

YouTubeにForesee社のデモ・ビデオがあったので、以下に貼っておきます。本当に、未来はここまで来たという感があって、ワクワクしますね。

 

こういう大きなタブレット、机に置いて使うようなタブレット、どうやら"テーブルPC" というカテゴリがあるようです。検索すると、沢山見つかります。各社出していて、以下のLenovoのビデオを見ると、こりゃテレビは駆逐されちゃうな、と思うのです。家庭で広がれば、コンシューマライゼーションの流れで、企業にも来ますよね。

 

 

さて、次はNotes/Domino Social Editionです。

ここで言いたいのは、ずばり、"Notification to Partcipation" というメッセージです。つまり、単にメールで通知されるだけのことから進化して、通知されたら行動にすぐ移すのだ、というメッセージです。そのために、Notes/Domino Social Editionは、IBM Connectionsからの、"お友達申請があります”、”あなたにファイルが共有されました”、”つぶやきにコメントがあります”、といった通知メールの中かから、すぐにアクションを起こせるように、メール文書とIBM ConnectionsのUIを統合しているのです。統合できるシステムは、IBM Connectionsだけではなく、OpenSocialという規格に則ったシステムであれば可能になります。これは、ソーシャルウェアを使ってもらうという点で大きな効果があります。使ってもらうには、研修や啓蒙活動などの運営側の努力が必要ですが、テクノロジー側から出来ることもあります。Notes/Domino Social Editionは、その解の1つです。

このお話は、2月19日開催の日経BP無料セミナー「ソーシャルが拓く 新しいコラボレーションの姿」で、US IBMのエグゼクティブのジョン・ベックと私が解説しますので、是非、お越しください。ただいま受付中です!

 

そして続くのが、IBM Connectionsのファイル共有機能の進化。IBM Connectionsは、ローカルで作ったファイルをドラッグ&ドロップでサーバー上に保管し、それをWindowsやMacやタブレットPCなど、いろんなデバイスでダウンロ-ドして見ることができます。新しい機能では、それを同期することが出来ます。つまり、ファイルに更新があったら、自動的に認識し、新しいバージョンのファイルをダウンロードしてくれるのです。iPhone, iPadであれば、Apple Push Notification Serviceで更新があることを知らしてくれます。これも待ち遠しい機能ですねぇ。今でも、更新があればメールで自動的に知らせてくれるようになっていますが、ダウンロードするというのはちょっと手間です。この機能は、言ってみれば、ソーシャルに対応した企業内Dropboxと言えるでしょう。

 

iPadでのモバイルファイル共有のデモの流れで次に出てきたのは、IBM Docs。

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IBM Docsは去年の末にパブリッククラウド上でリリースされ、Google Docsみたいに、ブラウザー一本でワープロ、表計算、プレゼンファイルの作成・編集が出来て、それが複数人で同時に編集可能で、在席確認、コメントなどを使って、コラボレーションしながら1つの文書を共同編集できます。それが、今回、モバイル対応しますというものです。タブレットで同じように共同編集できます。ポイントは、オフラインでも編集作業ができるというところかなと思います。次にネットワークにつながったときに、編集作業内容はサーバー上のファイルと同期が取られます。先にご紹介した、Connections Content Managerと組み合わせれば、モバイルでファイル登録ワークフローを使って承認したり差し戻したり、差し戻されれば修正して、また承認申請を出したり、だなんてことが可能になりそうです。

 

さぁここまでで、いろんな新機能計画の発表がありましたが、強調されていたのは、"Mobile First"、"Cloud First" というキーワードです。世の中で言われている"Mobile First"とはちょっと違うのですが、つまりは、モバイルでの機能実装も、クラウドでの機能提供も、オンプレミス以上に考えていますよというメッセージです。この通りだとすると、パブリッククラウドのコラボレーションサービスのIBM SmarterCloud for Social Businessは、今年、大きく進化するはずです。楽しみですね。

 

デモの後は、ソーシャルビジネスのお客様事例で、BOSCH社のCIOのGERD FRIEDRICH氏がご登壇。グローバリゼーション、社内外を巻き込んだイノベーションの醸成、業務のスピード&効率化、という3点を課題として持っていて、今まさにIBMと一緒にソーシャルで解決すべく取組んでいるという内容でした。ここでのポイントは、その展開計画の長さですね。簡単なロードマップが書かれていたのですが、なんと2011年から始まって2020年までありました。10年計画です。FRIEDRICH氏は、チェンジマネジメントが大事と言っています。そうなるとやっぱり短期では難しいですよね。でも取り組まなくてはいけない。だから他社に先駆けて早く着手する。横並び意識からは決してこういう発想にはならないですよね。欧米企業の競争力の強さを見た思いでした。

FRIEDRICH氏は、10年計画とはいえ、すぐに着手して改善できる部分は沢山あると言います。まずは小さな成功体験を積み重ねていこうということでしょうか。最後に彼はこう締めくくりました。「Just Do It !!!」

 

 

ここまで読んでいただいてありがとうございました。大分長くなってしまったので、後半はまた後日アップしようと思います。Webでのカスタマー・エクスペリエンスの話や、全米クイズ王者に勝ったWatson君のビジネス利用の話などが続きます。それでは!