コラボレーション・エンジニアの考える日々

企業での情報共有とコミュニケーションについて、ITを中心に企業コラボレーションを考えていくブログです。

プレゼン・ストーリーは線形に作る

プレゼンではストーリー作成が大事だとよく言われます。以前、ストーリー作成についてのエントリも書きました。(メイキングオブ Lotus Knows EXPO 2010 ノーツセッション - ストーリー作成編)これ以降、気をつけていることがあります。

 

それは、”ストーリーは線形に作る” ということです。

 

よくあるプレゼンの目次に、マニュアルの目次みたいなものがありますよね。以下のように、大きな章があって、それがブレークダウンされていくもの。

1. XXXXXXX   
    1-1 xxxxx
    1-2 xxxxxxx
2. XXXXXXX
    2-1 xxxxxxxx

 伝えたい内容を整理して、把握しやすいように構造化していくと、目次としては上記のようになります。でも、これじゃマニュアルであって、ストーリーじゃない。技術系のプレゼンにありがちなパターンです。「ストーリーを作れ」と新人の頃から言われていましたが、よく分からなかったです。どうしてもマニュアル目次パターンになっていました。

 

私は、分かりやすく伝えるということを考え続けて、”ストーリーは線形に作る”というところに行き着きました。つまり、文学小説のように、1つの物語が1つずつ最初から最後まで”順番に”つながっていく形です。タイムトラベル物のSF小説なんかはその対極にあります。理解するのに頭使いますよね。

 

配布資料としては、マニュアルの目次みたいになるのは良いと思うんです。ちゃんと情報が整理されているのは、後で見返してもらうときに役に立ちます。ただ、プレゼンするときは、線形に順番に並べなおして伝えていくんです。ちょうど、テレビ番組をぼーっと見ていても内容が頭に入ってくるように、頭を使ってもらわなくても理解できるように。

 

Preziというプレゼンソフトがあります。全体像を俯瞰しつつ、部分部分にフォーカスをして説明するのをビジュアルに効果的に行えるツールです。見た目も派手なので人気があります。ただ、私は使っていません。線形に物語を伝えるには、普通のプレゼンソフトで十分だからです。ただ、Preziは単なるツールです。線形にストーリーを語るというのにも使えるはずです。しかし、Preziに使われてしまうと、構造化された内容を見せやすいので、今までの考え方から抜け出せないままになるでしょう。

 

昨日、以下のエントリを読みました。すごく分かりやすいです。

もしも高速増殖炉もんじゅをやめたら、どんな影響があるの?が5分でわかる、25のQ&A

これ、Q&Aという、ストーリーとはかけ離れたフォーマットでありながら、内容は線形になっています。線形という視点で読んでいただくと、私の伝えたかった内容がわかって頂けるかもしれません。