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コラボレーション・エンジニアの考える日々

企業での情報共有とコミュニケーションについて、ITを中心に企業コラボレーションを考えていくブログです。

Lotusphere 2012 〜 2日目

Lotus

あれよあれよという間に2日目です。
沢山興味深いセッションがあるのですが、セッション時間帯が重なっていたり、社内業務やお客様ミーティングなどもあり、とても全部は出られません。そんな中、モバイル系とDominoサーバー系の話がわかりましたので書いてみます。


■モバイル

出席したのは、モバイル対応全体のストラテジーを説明するこのセッション。Lotus製品は、去年末までに21のコラボレーションソリューションに対して、44回の新規リリースをしており、既に既存の製品のモバイル化というのはかなり進んでいます。このセッションでは、モバイル対応戦略の中で、今までどんな製品をモバイル対応させてきたのか、これからどうするのか、が語られていました。








IBMはモバイル対応を全方位的に考えていることを示すアーキテクチャーのチャートです。エンドユーザーが触る部分では、ネイティブアプリ、Webアプリ、そして、Mobile Siteという3つで考えています。使いかってや開発の生産性などのトレードオフがあるので、選択肢を用意しています。"Mobile Site"というのは、ミドルウェアで既存のWebサイトをモバイル用に変換するような形態のことを指しています。例えば、ポータル画面をモバイル対応させるためのミドルウェアがありますが、それが該当します。


この図で特に注目したいのは、真ん中らへんにあるDevice Managementの層です。ここでちゃんとセキュリティを担保するということです。デバイスをなくした場合にそなえて、リモートでデータ消去できたり、パスコードを強制させたりといった機能を提供します。実装としては、Travelerがもうそのような機能を提供していますね。それに加えて、Tivoliブランドからもっと包括的なソリューションが出てくる予定です。つまり、Travelerの対象としているメール・カレンダー以外の部分も含めて、ネイティブアプリのコントロールなどを対象としてくるということです。今、世の中にはMobile Device Management、略してMDMというカテゴリの製品、サービスが増えていますが、そこにIBMも参戦するということですね。




先の図の中にはWindows Phoneがなかったのですが、ちゃんとプランしています。まずはTraveler対応ということですが、順次、SametimeやConnectionsも対応していく模様です。











ひとしきり既存のモバイル対応の話が終わったあとに、デモです。デモは、Cris Crummyが担当していました。Tiger Teamの僕の上司です。Lotusphereに行く機会がありましたら、彼の出るセッションへの出席をお勧めします。リードエバンジェリストの肩書きを裏切らない素晴らしいデモをします。










ここでモバイル対応ツールの話です。XPagesもきっちり入っています。注目は、"IBM Mobile Technology"と書かれている部分です。これは、ネイティブアプリとモバイルWebアプリのハイブリッド型を作るツールです。ネイティブアプリは、オブジェクティブCなど、独自言語を覚えなければならない代わりに操作性が良いです。Webアプリは、ネイティブアプリに比べて操作性やパフォーマンスに劣りますが、標準Web技術で作成できるというメリットがあります。この2つのメリットをいいところどりしてハイブリッド型で提供しようという考えですね。これはIBMオリジナルというわけではなく、他社もいくつか出しているのを知っていますが、IBMが提供するとどんな形になるのか、今から楽しみです。




最後に、将来計画として構築中の製品のデモです。またCris Crummyの登場です。オープニングジェネラルセッションでも使われていた、このタブレットインターフェースを見せていました。これは、"Project Libretto"というコードネームで開発中のものです。いろんなソーシャルストリームを統合して見えるのですが、人に注目してその人が作成したコンテンツをフィルタリングしたり、キーワードに注目してそのキーワード関連のコンテンツをフィルタリングするというようなデモをしていました。Librettoというのは台本という意味です。人のつぶやきをまるで劇の台本のような感じで、タブレットから見るということなのでしょう。ここでも人中心、ソーシャルです。




この画面、Andoriodタブレットから見たTravelerのメール画面です。良くみると、メール文書の左横にSametimeの在席確認マークが見えます。ここからチャットを開始するデモをやっていました。やはり、モバイルにおいても、いろんなコラボレーションツールが統合されるという方向性なのですね。早くこれを出して欲しいですね。お客様にデモをするのが楽しみです。








■Dominoサーバー
Notes Social Editionに比べて、Dominoサーバー側の将来計画は地味ですねぇ。ユーザーからは見えない部分なのでしょうがありませんけど。しかし、ソーシャル対応するのに重要な基盤技術が実装されるようです。


まずは、SAML対応。SAMLというのは、異なるサーバー間でシングルサインオンするための業界標準の仕組みです。特に、SaaSなど、インターネット上にあるサービス間や、それらとイントラネット内のサーバーとのシングルサインオンなどに使われることが想定されます。現状のシングルサインオンの仕組みは、Cookieがベースだったりするので、DNSドメインを超えたSSOができないんですよね。SaaSの時代、それではだめです。なので、SAMLみたいな仕組みが登場してきて注目されています。そこにDominoも今後対応していくことになります。メールなどのツールはパブリッククラウドサービスを使いながら、業務アプリは社内Dominoサーバーを利用するというシーンが今後多くなると思われますが、そのような時でもシングルサインオンが可能となるわけです。ちなみに、SAML 1.1、2.0に対応予定のようです。



そして、OAuth対応です。Facebookアプリでよく、「アプリが〜の許可を求めています」と聞かれますよね?あれがOAuthです。アプリケーションがFacebookのユーザーデータにアクセスするためには、普通に考えたら、その人のユーザーIDとパスワードが必要ですが、パスワードをアプリの提供者に教えるのは嫌ですよね。そこを、教えなくても認証できるように考えられたのがOAuthという仕組みです。これもDominoサーバーアプリのソーシャル対応には必要な基盤ですね。



ソーシャルとは関係ないですが、ベタな拡張として、"Database Management Tool"というのが計画されています。compact, updall, fixupなどのデーターベースメンテナンスタスクがありますが、それらをスケジューリングしたり、並行してスケジュール実行させたり、fixupをやってからupdallをやるなどの実行順番をもたせたり、そんなことができるツールのようです。この機能、今まで世の中では苦労・苦心しながらバッチプログラムなんかを作ったりして対応していたんですよねぇ。それが標準機能で提供されます。ここが一番、歓声が上がって受けていました。



■番外編


Lotusphereの会場では、この写真のように、セッションの変更案内だとかを表示しています。実はこれ、Notes/Dominoで作られています・・・・ということを、パートナーレセプションの夜にお会いしたこちらの開発者の方から聞きました。ノーツでデジタルサイネージ!といっていいでしょう。データ自体は、1つの文書なのですが、フォームを変えて、このように出したり、ブラウザでアクセスしたりといったことをやっています。ノーツが持つ、データとユーザー・インターフェースの分離の仕組みがうまく活用されている例ですねぇ。










さて、今日は3日目。Notes Social Editionの詳細や、iNotesのことを聞いてくる予定です。また、今日は毎年やっているLotusphere Partyの日です。今年はSeaWorldというところを貸し切る予定です。SeaWorldは鴨川シーワールドみたいなところらしいですが、もっと巨大なんでしょうね。僕の苦手な絶叫マシンもきっちりあるようです。


それではまた。