コラボレーション・エンジニアの考える日々

企業での情報共有とコミュニケーションについて、ITを中心に企業コラボレーションを考えていくブログです。

コミュニティとチームは似て非なるもの

コミュニティとチームとは別物だと思うんです。


チームには明確に成果物があり、それを作るためにメンバーが集められて形成されます。プロジェクトチームだとかタスクチームなんかがそうですね。そのために、従来のグループウェアでは、管理者がメンバーを定義してセキュアに情報共有できるスペースを提供してきました。


コミュニティは、同じ興味を持つ人々が自主的に(ここ大事!)集まり、情報共有したり意見交換したりします。そこには明確な成果物というのはありません。一人で悶々と考えているのは辛いですから、集まりたいというのは人間の本能かもしれません。また、人が集まっているところには、ちょっと参加してみたいというのもありますよね。お祭りとか、ラーメン屋の行列とか、職場で数人集まっていてなんか会話が盛り上がっている、とか。これらも、広く捉えればコミュニティでしょう。ソーシャルウェアと呼ばれているものには、コミュニティ機能があり、集まりたいという人の要望を実現してくれます。


このチームとコミュニティは、よく考えると別物なんですが、よく考えないと一緒のものにされがちです。従来のグループウェア機能でコミュニティを作ろうとして今一うまく行かないのは、ツールが合っていないのです。管理者主導ではコミュニティを形成するのは難しいです。以下に簡単に違いを示す図を作ってみました。




IBM社内では、ソーシャルウェアのIBM Connections上で沢山のコミュニティが立ちあげられています。働くママさんコミュニティ、悩めるPMコミュニティ、特定業界のお客様を担当する人のコミュニティ、日本で働く外国籍社員のコミュニティ、社内ツールを活用しようというコミュニティ、などなど。皆、思い思いのコミュニティに参加して、助けあったり、情報を得たりしています。


皆さんの会社には、コミュニティの基盤がありますか?