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コラボレーション・エンジニアの考える日々

企業での情報共有とコミュニケーションについて、ITを中心に企業コラボレーションを考えていくブログです。

ナレッジの交換こそが進歩につながる

Social

 

Ted.comでマット・リドリーが披露している「When ideas have sex」というプレゼンが面白いです。NHKのスーパープレゼンテーションでも取り上げられています。

 

 

「2人の原始人がそれぞれ斧と槍を両方作りました。一人は、もう一人よりも短時間で作りました。では、この早く作り終わった原始人が全ての斧と槍を作るのが、一番効率が良いでしょうか?そうではありません。よくみると、槍だけはもう一人の方が早く作れています。一番効率のいい方法は、斧は最初の原始人、槍はもう一人の原始人が分担して作ることなのです。」

 

こんな話から始まって、人類は、自分が持つアイデアやナレッジに専門化(Specialization)し、他の人と交換(Exchange)することによって、進歩してきたことをプレゼンしていきます。

 

これは、企業内コラボレーションに対する示唆を多く含んでいると思います。

 

企業は元々、役割分担して組織化し、価値を生産する場所です。Specializationは元から出来ています。しかし、Exchangeはどうでしょうか?異なる専門性を持った社員間で、アウトプットやアイデアを共有・交換するということが出来ているでしょうか。仕事のプロセスとして組まれている場合は、当然出来ているのでしょう。しかし、新しいものを生み出す、非定型業務においては、まず出来ていないことがほとんどなのではないでしょうか。

 

Exchangeの反対を指向している人もいます。

私は以前、「資料は一人で作るものだ。腹落ちさせたものを作るにはそれが一番。他の人の資料を流用すると、考えなくなる。」という考えを持った方の話を聞いたことがあります。確かに一理ありますが、万事が万事、このやり方でやっていては、仕事が回りません。

 

NHKスーパープレゼンテーションでは、番組の最後で伊藤穣一さんが解説しています。「昨今の複雑性は一企業だけで抱えられものではなく、複数の企業間で協調して製品・サービスは作られる。それが今後さらに加速し、個人個人までに分解されて、グローバルレベルで共有される"Commons"が広がっていく。」これは、伊藤穣一さんが提唱している「創発」です。ボトムアップが世界を変える、そんな発想です。

 

企業が競争力を維持・向上させていくためには、ナレッジの交換による継続的な価値創造が必要です。その実現手段としてのボトムアップによる創発。それを実現する基盤が、専門性を持った社員個人個人が自由に情報を発信し交換するエンタープライズ・ソーシャルウェアなのかなと、ぼんやり考えていたのでした。