コラボレーション・エンジニアの考える日々

企業での情報共有とコミュニケーションについて、ITを中心に企業コラボレーションを考えていくブログです。

槙原敬之に見るメール機能の感情力

今日、テレビで槙原敬之が歌っていた歌詞の中で、「メールを整理していたら、あいつからもらった長いメールを見つけた。返信マークがない。こんな僕でも、親友だと言ってくれていたあいつが・・・」というような内容を聞いた。あいつというのは、もうあの世に逝ってしまっていて、もう返信はできない、という後悔の念を歌っている。返信マークが無いことが、ここまでの想いを引き出ているところがポイントだ。


コラボレーションソフトウェアというのは、感情を伝える・共有するという側面があり、これをサポートするようにうまく実装されているかどうかが、重要だと思う。決して技術的な話ではない。ちょっとしたことだ。SNSの足跡機能のように。


Lotusも、QuickrやConnectionsといったSNS製品を出しているが、どうも、このユーザーの感情に配慮した機能という観点が足りないと感じる。IBM的といったらそうなのだが・・・。売る方もそんな観点を持たず、ディスク共有、操作性、ナレッジマネジメント、人のつながりの可視化だとか、そういう方向に流れている。そっちの方が、導入効果を説明しやすいので仕方ないのかもしれないが。他社、特に日本のベンチャー系のベンダーソリューションは、このへんの作りがうまい。


これからのコラボレーションソフトウェアは、感情力が必要だ。絵文字とか、Sametimeでは実装されているのだから、Notesでも実装したらいいのに。感情力といっても、それは企業文化によって随分異なるから、カスタマイズ性が高いのも重要だと思う。ROIを数値で測れないのがつらいところだが、それでもなお、僕らはその価値を訴求しつづけなくてはならないだろう。