ソーシャルの次はゲーミフィケーションだ!
新年明けましておめでとうございます。
もう皆様は初詣に出かけられましたでしょうか?
初詣というと、おみくじ。おみくじ引きたさに初詣に行くなんて人も多いのではないでしょうか。おみくじは、言ってみればゲームのようなものですけど、それが動機となって神社に行ってしまうんですよね。
こういう動機付けのことを、最近は「ゲーミフィケーション」と言い始めているようです。
待ち時間が表示されている信号、ありますよね。あとどれくらい待てばいいのかが分かれば、イライラしなくて済んだり、無理に渡ろうとしなくなったりします。これも一種のゲーミフィケーションです。
ゲームで使われている手法を応用して、人の行動を動機づける手法がゲーミフィケーションだと理解すればいいかなと思います。ikedahayato.blogでは「行動のデザイン」と説明していますが、僕はこの説明が腑に落ちました。
このゲーミフィケーションですが、GREEやモバゲーなどのソーシャルゲームの大流行と共に、去年2011年から急に脚光を浴びるようになってきました。
GREEやモバゲーなどのソーシャルゲームが、なぜあんなに多くの人を虜にするのか。そこにはどんな「ハマる仕組み」があるのか。その仕組みを使えば、もっとお客様を自社サイトに呼び込んだり、自社サービスを使ってもらえるんじゃないか。
そんな考えに皆気づき始めたのです。
有り体に言えば、ゲーミフィケーションによって、顧客ロイヤリティの向上、囲い込みができるということです。
そんな中、gamification.jpを運営する深田浩嗣氏の書籍「ソーシャルゲームはなぜハマるのか ゲーミフィケーションが変える顧客満足」が出版されたので、読んで見ました。
これを読むと、ソーシャルゲームにハマるのは、偶然ではなく必然であり、「怪盗ロワイヤル」や「釣り★スタ」が、ものすごく人の行動・心理を考えられてデザインされているのがよくわかります。
さらに、ゲーミフィケーションフレームワークという形で般化してまとめてくれています。ここまでゲーミフィケーションについてまとまっているのは、現時点では恐らくこの本がナンバーワンだと思います。
僕は、社内コラボレーションへの応用を考えると、ゲーミフィケーションは人のモチベーションをコントロールするというところに、非常に大きな可能性を見ています。
コミュニケーションの活性化、情報共有の推進というのは一筋縄ではいきません。それは、どちらも人が行うものだからですね。社員をどうやって動気づけて情報を発信させるか、どうやって意見を出してもらうのか。やれといって、やってくれるものではないです。
昔、ナレッジマネジメントが流行ったとき、業績評価指標にしたり、報酬を与えたりといった形でなんとか社員自身による情報発信を推進しようとしていました。しかし、外部から与えられる動機というものは、なかなか続きません。業務目標だから、報酬を貰えるからといって、テキトウな資料をいくつも登録することが起こってしまいます。
ゲーミフィケーションはこれを変えます。
楽しいからやるという内発的な動機によって、社員に行動を起こさせます。
そういう点では、ソーシャルと似ていますね。
ソーシャルでは、他の人とコミュニケーションやコラボレーションをした方が良い仕事につながるというのが意識されて、社員は積極的に情報発信していきます。ソーシャルも、内発的な動機を起こさせる力を持っています。
ただ、ソーシャルを導入したとしても、最初からそうなるのではないです。そこまで行くのには、社員の習熟が必要でしょう。
その壁を乗り越えさせる1つの方法が、ゲーミフィケーションなのかなと思います。
ソーシャルとゲーミフィケーションは、相互依存関係にあると考えています。コミュニケーション活性化・情報共有推進のために導入したソーシャルをゲーミフィケーションで活性化させる。顧客ロイヤリティを向上させるためにゲーミフィケーションを適用してソーシャルで加速させる。ソーシャルとゲーミフィケーションは車の両輪なのかもしれません。
2012年は、ゲーミフィケーションにさらに注目が集まることでしょう。
ソーシャルゲームはなぜハマるのか ゲーミフィケーションが変える顧客満足
- 作者: 深田浩嗣
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2011/09/14
- メディア: 単行本
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