IBM Connect 2013 オープニング・ジェネラル・セッション後半 その1
IBM Connect 2013 のOGSネタ2回目です。本当は"後半"にしようと思っていたのですが、OGSの内容の濃さに負け、小出しにしてしまいました。
さて、IBM Collaboration Solutionというと、ノーツやConnectionsなどの社内コラボレーション製品のことだと思う人が大半だと思います。実は、お客様を惹きつける社外サイトを作るためのソリューションがあります。Industory Solution のジェネラルマネージャーCraig Hayman氏が登場し、そのお話が始まりました。
皆さん、突然ですが”Steampunk”って知っていますか?
ファッションの1つみたいなのですが、私は知りません。Craig Hayman氏は、「これからは、Steampunkが流行る」と言います。なぜか。IBMのソーシャルメディア分析ツールを使って探り当てたと言います。これからの顧客向けサイトは、分析ツールを駆使して、市場を開拓していくのだということでしょうね。
一旦、自社サイトにまでアクセスしてもらえたら、その後、その顧客に合わせた情報を出して、ロイヤリティを高めていきます。さらにその顧客がソーシャルネットワーク上で自社製品の良さを伝えて、他の顧客を呼び込むという好循環が生まれます。そのような顧客を、"Chief Executive Customer" と呼んでいました。顧客ならぬ"個客"として接するように、システムの進化が必要ということです。
次にデモです。
Greenwell社という架空の会社のマーケティング担当者が、キャニオニングというスポーツに興味を持ちます。そして、Greenwellでもキャニオニングに使える商品を売っていることに気が付きます。
そこで、ソーシャルメディア分析ツールでキャニオニングを分析すると、"ツール"と"安全"が、キャニオニングに関して良く会話されているテーマだと見つけます。
次に、Greenwell社のイメージを分析ツールにかけます。
ソーシャルメディア分析というと、センチメント分析という、良いイメージを持っているのか悪いのかという分析が最近出てきていますが、さらにその上をいって、どんなイメージを持っているのかが分かります。このデモではそれを赤いブロックで示しており、Greenwell社は、"品質"、"ロープ"、”クライミング"という点でよいイメージを消費者に持ってもらえていることが分かりました。つまり、キャニオニング関連商品として、自社製品が売れるのではないかという仮説が立てられたのです。
そこでマーケティング担当者は、自社サイト上でキャンペーンをやります。
情報システム部に頼むことなく、マーケティング担当者はポンポンと設定するだけで自力でキャンペーンページを作ってしまいます。これは、"IBM Customer Experience Suite"という製品の機能です。
次に、このキャンペーンページを誰に表示するのかを決めます。
"エクストリーム・スポーツに興味がある"、"過去90日以内に購買履歴がある"、”谷がたくさんある西に住んでいる” という3つの条件で顧客を絞込み、その顧客だけにこのキャンペーンページを表示するように設定します。
ページをリフレッシュすると、キャニオニング用の丈夫なロープが安くなっていますよ、というキャンペーンページが出てきました。
さらにこのキャンペーンページをソーシャルメディア上にも配信します。
"Social Media Publisher"という新機能を使い、Twitter、Facebook、社外用コミュニティサイトに自動配信させます。
暫くした後、キャンペーンの効果を見てみます。
マーケティング担当者は、メニューを選択するだけで、キャンペーンページのアクセス状況、滞留状況を見ると、かなり増加していることがみられ、キャンペーンが成功しているのが分かります。システム部門に依頼しなくても、マーケティング担当者は自分で分析できるところがポイントです。
キャニオニングに市場があることがわかったので、もっと顧客ロイヤリティを高めるために、ユーザーコミュニティページを立ちあげます。
マーケティング担当者は、テンプレートを選択するだけで、コミュニティページが1分で出来上がります。
コミュニティに、魅力的な動画コンテンツを追加します。
IBM Customer Experience Suiteの"Rich Media Edition"では、直感的な操作で動画、画像などを検索、加工、レンダリングできます。ここでも、マーケティング担当者自身が作業をします。
出来上がったページは、スマートデバイス上のブラウザーからもアクセスできます。
デバイスの画面に合わせて、IBM Customer Experience Suiteが画面を自動的に出し分けてくれます。
モバイルでもアクセス分析が可能です。
ヒートマップという名前で呼んでいましたが、クリック数の多い部分を赤く分かりやすく表示してくれます。
もっとユーザーインターフェースを良くするために、"IBM Worklight"を使って、ネイティブアプリケーションとして実装することが可能です。
ネイティブアプリなら、ビデオ動画もサクサク。キャニオニングに向かいながら、ハウツービデオを見ます。
ビデオを見て、足りない道具に気づいたとしても大丈夫。デバイスのGPSを使って、近くのGreenwell販売店を表示してくれます。
ついでに、今までの顧客履歴から判断して、クーポンも表示。
というところで、デモは終了。
この後、Craig Hayman氏より、いくつかお客様事例を挙げ、さらに、Caterpillar社よりお客様にご登壇いただきました。
ここで説明されていたものは、IBMの"Smarter Commerce"ソリューションです。コラボレーションは、もう社内だけでなく、顧客ともつながっていきます。そのためには、単一ブランドだけで実装していくのは無理があります。IBMは、その総合力をもって、お客様課題を解決していきます。
大分長くなりました。。。OGSの残りも、引き続きキャッチアップしてアップしていきます。あとは、KenexaとWatsonが残っています。
<関連エントリ>
IBM Connect 2013 オープニング・ジェネラル・セッション 前半