日本の強みを活かすコラボレーションプラットフォーム
オリンパス様のノーツ事例が公開されている。
現場担当者の方の以下の声が興味深い。
「Lotus Notesを定着させるキラー・コンテンツになったのが旅費精算システムでした。全社員が利用するシステムを作れば、利用が広がりやすいと考えたのです。続いて、財務稟議システムを用意しました」
「Lotus Notesのアプリケーションやデータベースは合計で約2万にもおよびます。」
「ユーザー自身が現場で必要なアプリケーション/データベースを開発し、利用するかたちが推進されています。」
つまり、エンドユーザーコンピューティング(EUC)を実践されており、それで効果を出している。
オリンパス様にEUCが浸透しているのは、CIOの北村正仁氏の以下の想いが大きいのだろう。
「日本の強みは現場にあると思っています。マニュアルどおりの作業しかしないのではなく、現場の担当者自身が考え創造性や改善意欲を発揮するところに強みがあるのです。ホスト側で決められたものを端末に供給するクラウド・コンピューティングにももちろんさまざまなメリットがありますが、その対局にあるエンドユーザー・コンピューティングも現場の力をサポートするとてもいい仕組みです。最近、この言葉はあまり聞かれなくなりましたが、今の時代でも必要だし大事なものだと思っています」
流行りや、目新しい別の方法や、目先のコスト削減に安易に乗るのではなく、業界動向、自社文化、日本文化を見据えながら、最適なプラットフォームとしてノーツを選択され続けている。
ところで、EUCというと、ノーツなどのツールとは関係なく、一般的に以下の問題が言われる。
- 情報の氾濫につながり、どこにどんなデータがあるのかわからなくなる。
- アプリケーションやデータの棚卸が困難になる。
- 基盤バージョンアップ時のアプリ対応が困難になる。
このオリンパス様事例は、連載物であり、まだ続く。これらの問題に対して、どう対応されてきたのか? 次回も楽しみだ。
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